セレッソ大阪が横浜F・マリノスに逆転勝ちで5連勝を飾った。先制された直後の後半13分、MF清武弘嗣(30)の芸術的ゴールで追いつき、同41分に途中出場のFW高木俊幸(29)が決勝ゴールを決めた。今年3月に腰の手術を行うなど、けがに苦しんできた高木はリーグ戦で昨年7月以来となる復活弾。首位の川崎Fは負けないが、追うC大阪も負けない。

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爆発させたい喜びの表現は控えめだった。1-1で終了間際の後半41分。右サイドからMF坂元が仕掛け、ゴール前で待ちかまえた高木は右足で合わせるだけだった。「ほとんど達(坂元)のゴールみたいなもの。自分は中で立っていただけ。達に感謝したい」とはにかんだ笑顔を見せた。

立ち上がりから横浜の「ハイプレス」に苦しんだ。前半こそしのいだが、後半に先手を奪われた。しかし同13分、松田-坂元のつなぎから、清武がゴール左隅を狙ってカーブをかけた芸術的なゴールで追いついた。横浜DFが一発レッドで退場の直後、ロティーナ監督が「高木」のカードを切る。指揮官は「スピードがあり、ゴールエリアに入っていける。持ち味を発揮してくれた」とたたえた。

高木にとって、リーグ戦のゴールは昨年7月13日名古屋戦以来。昨季終盤から度重なるけがに苦しみ、今年3月にも腰椎分離症の手術を行った。ルヴァン杯の仙台戦で復活のゴールを決めた時は「これだけ早く結果をだせて、すごくホッとしている。喜びはすごく大きい」と感極まった。

主力を固めつつ、けがで遅れていた戦力が戻ってくる。いい流れで昨年9月のG大阪戦以来の5連勝。首位の川崎Fが止まらないから、追いかけるC大阪も走り続けるしかない。高木は「今日は自分だったが、いろんな人が試合に絡んで結果を出していけば、チームの総力として戦い抜くことができる」。追い続けるためにも、大きな勝ち点3を手にした。【実藤健一】

▽同点ゴールのC大阪MF清武 GKが(前に)出てくるのを前半から見ていた。(今季は)数字にこだわってやっている。チャンスがあれば狙っていく。

◆C大阪の昨季の5連勝

8・17 ○2-1横浜

8・24 ○2-0磐田

9・1 ○2-1川崎F

9・13 ○2-1浦和

9・28 ○3-1G大阪

10・6 ●0-1鹿島