アビスパ福岡が2-0でギラヴァンツ北九州を下し、クラブ新記録の9連勝で、3位からJ1自動昇格圏の2位に浮上した。

試合前から、ゴール裏の福岡サポーターが「俺達が福岡 今日勝って俺達が昇格するべきチームだと証明しよう」と横断幕を掲げて鼓舞する盛り上がりを見せた。そんな熱き“福岡ダービー”で、情熱の国スペインから来日しているFWファンマ・デルガド(29)が、今季初の1試合2得点で勝利に導いた。

「ミスマッチがあり、チームの狙い通りだった」。前半5分、自陣から供給されたロングボールを、188センチのファンマが、北九州の171センチDF村松航太(23)に身長差を生かして競り勝ち、そのまま持ち込んで相手GKとの1対1から決めて先制。後半27分には、高い打点の今季6点目となるヘディングでトドメを刺した。オーバーヘッドシュートなど攻撃の起点で大暴れし「開幕ダッシュはできなかったが悪い時を乗り越えた9連勝は大きい。この順位を最後までキープしたい」と声を弾ませた。

一時、新型コロナウイルス感染の影響で離脱した主将で司令塔のMF前寛之(25)も「CBとのミスマッチで開始早々に点を取れて良かった。たくさんの人に見てもらえて幸せです」。入場者は今季最多9006人で、ホーム試合の大勢の後押しに感謝した。【菊川光一】