前年度全国優勝の静岡学園が好スタートを切った。静岡北に5-1で快勝。FW冨永日向(ひゅうが、3年)が、公式戦自身初のハットトリックを達成した。3日に準々決勝4試合が行われる。

大会前にコンバートされた静岡学園の冨永が最前線で躍動した。2-1の後半26分、エリア内でパスを受けると左足で1点目。1分後に2点目を決めると、さらに同37分にはPKを沈めた。わずか11分間でハットトリックを達成。「前を向いて仕掛けるプレーを出せました」と胸を張った。

負けられない理由がある。エースFW加納大(はる、3年)が、膝の靱帯(じんたい)を損傷して離脱中。ボランチが主戦場の冨永は、9月からFWに抜てきされた。「ボールを収め、起点になることを求められている。大の分まで自分が前線で柱になりたいです」。3得点の活躍に川口修監督(47)は「FWとしてすばらしい結果を出してくれた」とたたえた。

準々決勝は浜名と対する。冨永は「チーム力で優勝を目指します」。連覇へ向け、王者は着実に歩みを進める。【古地真隆】