柏レイソルは3日、ネルシーニョ監督(70)とスタッフ1人が新型コロナウイルスのPCR検査で陽性だったと発表した。

柏は1日、選手1人の陽性とスタッフ2人の発熱を発表し、この日のアウェーでのベガルタ仙台戦(ユアスタ)が中止になっていた。

クラブの瀧川龍一郎社長がオンライン取材に応じ、ネルシーニョ監督とスタッフ1人の陽性を発表し、濃厚接触者の疑いがある選手1人とスタッフ3人を自主隔離していることを明かした。

瀧川社長によると、ネルシーニョ監督は10月31日の清水エスパルス戦で指揮を執り、11月1日の午前中の練習に参加。その際、36度6分の平熱だった。練習後に発熱し37度5分となりPCR検査を受けたという。

11月2日はチーム練習を欠席したが、熱が38度4分までに上がっていた。1回目のPCR検査が判定不能で、11月2日の段階で再検査になっており、この日の午前中に陽性の判定が出たという。現在は平熱に戻り、症状も落ち着いており自宅で療養中だ。

11月7日はルヴァン杯・決勝を迎えるが、瀧川社長は「一般のルールとして隔離で療養に努めていただくということになる」とルヴァン杯決勝での現場での指揮は不可能との認識を示した。ネルシーニョ監督不在で、決勝の大一番を戦うことになる。

チームは2日に仙台へ新幹線で移動していたが、試合が中止となり、遠征メンバーはこの日に専用バスで柏へと戻っている。

遠征メンバーが柏に到着次第、全選手とスタッフ、フロントのPCR検査を行う予定。検査結果は4日の昼に出る予定で、検査結果が出るまではチームの活動は休止となる。クラブハウスは保健所の指導の下、選手が到着する前までに消毒を行う予定だ。

前節対戦した清水エスパルス、柏-清水戦を担当した審判団、仙台に向かった遠征メンバーの中で、現時点で体調不良を訴えている者はいないという。また、自主隔離している4人も自覚症状は出ていない。

陽性となった選手1人とネルシーニョ監督、スタッフ1人の行動履歴はクラブで把握しており、瀧川社長は「一般的に言われている夜の街に出ているといったことは当然ございません。家族、同居者、チームメートとの会食は確認しているが、リスクの高いような行動はなかった」と説明。「行動履歴などから推測できる感染経路は現時点では不明でございます」と続けた。ミーティングもマスク着用で行っていた。

クラブから3人の陽性者が出たことで、ルヴァン杯決勝が厳しい状況になっているが、瀧川社長は「できる限り最善を尽くして決勝に臨めるように準備は進めてまいりたいと思っております」と話した。