コンサドーレ札幌はサガン鳥栖に1-1で引き分け、ホームでの連勝は3で止まった。0-0で迎えた後半10分に先制点を許すも、同18分に途中出場のFWジェイ(38)が自身13試合ぶりの今季4得点目で同点。その後、何度も決定機を作ったが、ゴールは生まれなかった。順位で下位に付ける相手に勝ちきれず、今季のチームの現状を象徴するようなもどかしい試合となった。

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17年のJ1復帰から4季目。本拠地でつかんだ勝ち点1に満足する選手はいない。試合終盤に好機を何度も作った上での1-1の引き分け。ミハイロ・ペトロビッチ監督(63)は「最後まで集中力と『勝つんだ』という気持ちを持って戦ってくれた」とねぎらったが、その言葉とは対照的に笑顔はなかった。

13試合ぶりに得点を挙げたFWジェイは「チームプレーはすごく良かった」。後半10分に先制を許した後に投入されて、同18分にはMFルーカスからパスを受けてすぐさま同点弾。その後も途中交代で入ったMF白井やMF早坂が流れの中から決定機を生むも得点が奪えなかった。

CKから一連の流れで失点した場面以外では攻守の形が機能していたからこそ、試合後の取材に対応したジェイが「物足りなかった」と語れば、早坂も「もったいない」と同じような表現で振り返る。前節東京戦までの敵地3連戦は1勝2敗。首位独走の川崎FにJ1で初めて土をつけ、敗れたG大阪、東京戦も上位争いするチームに食らい付いた。その一方で鳥栖を含め下位5チームとの今季対戦成績は4勝4分け1敗。指揮官は「内容は素晴らしい」と話すが、勝ち点を取りこぼしている感は拭えない。

次節清水戦を含めて残り5戦。ジェイは「どこが物足りなかったか、良かったかを分析して、次はホームのサポーターのために勝ちたい」。集まったサポーターに来季の浮上を期待させるためにも、結果を示す。【浅水友輝】