名古屋グランパスは29日、今年6月まで在籍していた元ブラジル代表FWジョー(33)及び、現在の所属先で同国1部のコリンチャンスに対する申し立てに関して、24日付のFIFA管轄紛争解決室の裁定を肯定的に受け入れるとの声明を発表した。

この裁定により、名古屋側の主張である選手の雇用契約解除及び、名古屋への賠償が正当な理由によるものと確証されたという。現地メディアなどでは、FIFAはジョーとコリンチャンスに対し、名古屋との残り契約期間分の賠償金として340万ドル(約3億5700万円)の支払いを命じていると報道していた。

ジョーは今年6月まで名古屋に在籍し、母国のコリンチャンスに移籍。その際に名古屋側は、契約期間が残っていたジョーの退団に関して「正当な理由」としていたが、ジョー側は不服を申し立てていた。

今春の新型コロナウイルスの感染拡大で名古屋のチーム活動が休止中に、クラブに無断でジョーが帰国したことなどが問題になっていたという。そのため契約解除に至り、両者の間で金銭の争点が発生していた。

ジョーは18年に入団し、1年目から24ゴールで得点王を獲得も、19年は6得点に終わっていた。今季はけがの影響で開幕前から名古屋の練習に参加しないなど、事実上の構想外となっていた。