初出場のヴィッセル神戸が、延長戦の末に突入したPK戦を制した。7-6で全員がPKを成功させて水原(韓国)を下し、これでベスト4に進んだ。ただ、相手の退場で数的優位に立ちながら、120分間で勝ち越し点が奪えなかった。

記者会見に臨んだ三浦淳寛監督(46)は「たくさんチャンスはあったが、水原も集中力があった。1人多く戦ったとはいえ(相手も)ハードワークはすばらしいものがあった」と相手を称賛した上で、主将のMFイニエスタに関してコメントした。

7日の試合で右太ももを負傷したとみられ、この試合は先発から外れ、延長後半途中から出場。しかし、ほぼ走れず、PK戦では1人目で成功させたが、痛みから表情をゆがめた。

指揮官は「彼は我々の主将。だれからもリスペクトされる存在。彼がいることで前向きになれる。プレーに関与する回数は少なかったが、ピッチに出た瞬間、相手は神経質になり、間違いなく勝利につながった。(先発しなくても)ベンチにいることで、他の選手も自信を持ってプレーできたのではないか」と、存在自体を最高の存在だとした。

最初にキャプテンマークを巻いたMF山口に関しては「試合を引っ張ってくれ、チームを1つにしてくれた」とほめたたえた。

13日の準決勝は再び日韓対決となり、この日のもう1試合の準々決勝を勝ち抜いた韓国の強豪クラブ、蔚山と対戦する。初出場でのアジア制覇へ、あと2試合となった。