全国高校サッカー選手権で3大会連続の決勝に臨む青森山田は、2大会ぶり3度目の優勝へ今日11日に山梨学院と対戦する。準決勝の矢板中央(栃木)戦でハットトリックを達成し、計4ゴールで得点ランキング首位タイのMF安斎颯馬(3年)は、今季主戦場のスーパープリンスリーグ東北でも得点王に輝き、ダブル得点王を視野に入れる。

今季は高円宮杯U-18プレミアリーグEASTが、新型コロナウイルス感染拡大で中止。プレーする舞台は東日本から東北に縮小し、スーパープリンスリーグとして代替開催された。その中でも安斎は充実の時間を過ごし「ターニングポイントは、プレミアリーグができずプリンスに参加したこと。そこで多く得点を取れて自分が大きく変わった。自信を持てた結果、選手権でも結果を残せている」。東北で5試合13得点の実績が全国で好調の要因だ。

中学時代はFC東京U-15深川に所属し、山梨学院のGK熊倉匠(3年)ら3人が元チームメート。「中3のときに全国決勝で日本一を取れず悔しい思いをして、自分もクマ(熊倉)も全国で優勝したいと決勝に挑む。クマから点を取りたいし、向こうは決めさせたくないので、いい対決をしたい」と闘志を燃やす。

昨季序盤にスタメンをつかみかけた時期もあったが、負傷離脱の影響などで前回の選手権は全て控えスタート。4試合計45分の出場にとどまっただけに、主力として臨む今大会への思いは強い。背番号「7」が友の守るゴールを揺らし、決勝戦の主役を演じる。【山田愛斗】