北海道コンサドーレ札幌FW菅大輝(22)は、例年以上に結果を求めていく。19日、熊本キャンプ3日目はミニゲームなど実戦形式の練習で調整。J1通算116試合出場のプロ5年目は自身の現状を「2番手」と表現。昨年10月末に新型コロナウイルス陽性反応を受け4試合を欠場。復帰後も出場5試合中4試合が途中出場だった。5得点10アシストの目標を果たすためにも、横浜FCとの27日開幕戦前ラストとなる20日の練習試合(完全非公開)でも数字にこだわる。

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プロ5年目の菅が危機感を口にした。昨季は25試合で先発したが、10月末にコロナ陽性判定で4試合を欠場した後の先発出場は1試合のみ。「自分は今まで左サイドの1番手にいましたけど、ルーカスがその期間に(先発で)入って、2番手だったり、ベンチも多くなった。アピールしないといけない」。ミハイロ・ペトロビッチ監督(63)就任後、定位置であり続けた左サイドは奪うものに変わった。

コロナ陽性後の隔離期間を終えた後も2~3週間は嗅覚の異常があったが「今はだいぶ良くなっています」。沖縄から続くキャンプも1カ月を超え「徐々に上がっている」と体調も良好だ。この日の11対11のミニゲームでも昨季の主力がそろう組とは別の組に入ったが、左サイドで持ち味という「上下動だったりロングスプリント」でフル回転した。

ペトロビッチ監督就任の18年に自己最多33試合出場(先発32試合)でチームの過去最高4位に貢献し、19年は31試合(同29試合)出場で、日本代表にも選出された。昨年はチーム史上最年少でJ1通算100試合出場を達成したが、終盤は控えに回った。「チームとしてかなり良い状態だったので、ベンチから見ててかなり焦りはあった」。さらに定位置奪還を目指す今季のキャンプはペトロビッチ監督が合流しておらず「アピールする場というのがあまりない状態」と苦しい状況だ。

だからこそ、求めるのは結果。今季の目標を「5ゴール10アシスト」と設定する。「競争がある。もう当たり前には試合に出られない。試合での数字、結果というのはこれからすごく自分にとって大きくなる」。開幕前最後となる20日の練習試合(完全非公開)でも貪欲に結果を求める。【浅水友輝】