三島南が2-0で沼津を下し、県大会出場に王手をかけた。0-0で迎えた後半24分、セットプレーから先手を取った。味方が放ったシュートがポストに当たると、DF油川諒(3年)がいち早く反応。頭で押し込み、ネットを揺らした。同ロスタイムにはMF田中柔一朗(3年)がスルーパスに抜け出し、左足で追加点。勝負を決定付けた。油川は「気持ちで押し込んだゴールです」。公式戦初ゴールが貴重な先制点となり、流れを引き寄せた。

「仲間」の活躍も力になった。同校野球部は今春の選抜高校野球大会に21世紀枠として初出場した。MF田中は「いつも同じグラウンドで練習しているので刺激になっていた」。サッカー部は応援団として甲子園で試合を観戦。大舞台で躍動する姿を間近で見たことで士気も上がった。

海瀬滝監督(32)も選手の急成長に目を細めた。「野球部の活躍は刺激になったはず。今度はサッカー部という思いで団結している」。県大会出場を懸けた2回戦は格上の加藤学園と対戦する。中1日での過密日程だが、勢いでは負けていない。油川は「目標の県大会出場を決めて、三島南は野球部だけじゃないというところを見せたい」とチームの思いを代弁した。次はサッカー部が主役になる。【神谷亮磨】