次世代の代表候補、17歳の新星が光り輝いた。日本初の女子プロサッカーWEリーグが開幕し、INAC神戸のFW浜野まいか(17)がデビュー戦で2ゴールを決めた。

浜野は8月3日にセレッソ大阪堺レディース(なでしこリーグ1部)から加入したばかり。試合前、かなり緊張していたそうだが、FW高瀬愛実(30)から背中をたたかれ「少し緊張がほぐれた」。そう笑った現役女子高生はピッチで躍動した。

その高瀬がリーグ1号となる先制弾を決めた8分後、前半12分にMF中島依美(30)からの右サイドの縦パスにMF杉田妃和(24)が反応。ゴール前にいた浜野にすかさずパスを回し、浜野がそのままゴールを決めた。

同45分にもMF杉田が左側からクロスをあげ、浜野がヘディングを鮮やかに決め1点を加えた。

実は浜野、ヘディングが苦手で練習の時も決めたことがほぼないと言う。それが記念すべき開幕戦、デビュー戦でゴールを割った勝負強さ。浜野は「絶対点を決めてやるぞと言う気持ちだったので、勝手に動いたんだと思う」と振り返った。

おそるべき17歳だが、試合後の取材では、高校生らしく、かわいらしい姿も垣間みせた。あどけない表情で「1点目は妃和さんが、いいボールがくれたので蹴ったら入りました」とコメント。慣れていない素直なコメントにスタジアムは温かい空気に包まれていた。

そんな浜野の憧れの選手は、リオネル・メッシ(34)だ。「メッシがボールを持ったらわくわくするじゃないですか。そういうプレーをしたい」。無邪気な笑顔で、大きな夢を語った。【三宅ひとみ】