J2京都サンガF.C.の曹貴裁監督(52)が、第100回全国高校サッカー選手権大会に挑む高校生にエールを送った。各地区で予選が始まり、京都大会は16日から1回戦、11月13日の決勝戦(サンガスタジアム)まで熱戦が繰り広げられる。

曹貴裁監督は京都・洛北高校の出身。高校2年時の京都大会決勝では自らのアシストで得点を奪うも、延長でクリアミスから決勝点を許し、1-2で京都商業(現京都先端科学大学付属)に敗れた苦い記憶があるという。

「2年の決勝は自分のミスで負けたのが忘れられない。左からのクロス。僕がヘディングでクリアしたボールが相手に渡ってしまって、やられた。無念でしたね」

30年以上前の遠い記憶だが、今でも鮮明に覚えているという。

「あの時、僕のクリアが違う方向に行っていたら、人生が変わっていたのかな」

しみじみとそう語った後に、各地区の予選に臨む高校生へエールを送った。

「青春がサッカーそのものでした。僕の頃はまだJリーグがなかったから想像もできなかったけど、Jリーガーを目指して欲しい。今しかできない、この時を、大事にしないといけない。(選手権は)一生、自分の心に残るもの。ぜひ、後悔のないように、仲間と力を合わせて欲しいと思います。全ての高校が活躍できることを、お祈りしている」

京都大会は昨季優勝の京都橘と、今季の高校総体(インターハイ)代表の東山が優勝争いの軸。曹貴裁監督の母校・洛北や、高校総体4強の福知山成美などが追う展開となりそう。

17日には初戦屈指の好カードとして、16年に京都大会決勝に進んだ京都産業大学付属と、全国制覇の経験のある古豪・山城が対決する。