J1清水エスパルスは、今季3度目の連敗を喫した。首位を独走する強敵に健闘。準備した守備プランを実行して接戦に持ち込むも、勝ち点を積み上げることはできなかった。

堅い守備から勝機をうかがった。ボールを保持されるも、コンパクトな陣形を保って対応。決定機を与えずに0-0で前半を折り返した。ロティーナ監督(64)は「守備の要求度が高い試合で、簡単な内容ではなかったと思う。選手たちはプランを実行してくれた」と評価した。

だが、耐え切ることはできなかった。後半2分、一瞬の隙を突かれて失点。そのまま逃げ切りを許した。指揮官も「この日の相手のチャンスは2度だったと思う。守備の目的はチャンスを少なくすることで、全てを防ぐのは不可能」。組織だった守備で首位チームを苦しめたが、勝ち点獲得には至らなかった。

今季は残り5試合。現在リーグ15位で、降格圏17位以下との勝ち点差は「2」。次節の結果次第では、降格圏に転落する可能性もある。DF井林章(31)は「降格圏に足を踏み入れていない以上、自分たちが勝ち点を積めば降格圏に入ることはない。やるべきことを徹底して、次は勝ち点を持ち帰りたい」と強調。内容と結果が結びつかないもどかしい状況が続くが、チーム一丸で正念場を切り抜ける。【古地真隆】

▽得点経過 後半2分(川崎F)レアンドロ・ダミアン