第100回全国高校サッカー選手権(12月28日開幕、東京・国立競技場ほか)の組み合わせ抽選が15日、オンラインで行われた。2年ぶり11度目出場の北海道代表・北海は29日の1回戦(12時5分、駒沢陸上競技場)で、2年ぶり8度目出場の長崎総合科学大付(長崎)と対戦する。

相手は高校サッカー界をけん引してきた小嶺忠敏監督(76)が率い、長崎県予選を4戦計12得点1失点で勝ち上がった高い攻撃力を誇る難敵だ。主将のGK伊藤麗生(3年)は「力のあるチームだが、チャレンジャーの気持ちで(ユニホームカラーの)黄色い稲妻の様に最速でゴールに向かうサッカーをしたい」。島谷制勝監督(52)は「100回という節目で名将小嶺監督と初めて対戦できる。いろんな指導者の情熱があって、ここまで盛り上がってきた大会。そういう意義も感じながら戦えたら」と話した。

今季までプリンスリーグ北海道の下部リーグ、ブロックリーグ札幌1部で戦っていたが、選手権予選を突破した勢いに乗り、7日まで行われた参入戦を勝ち上がり、5年ぶりのプリンスリーグ復帰も決めた。島谷監督は「まずは選手が苦しい戦いを勝ちきってくれた。ここからもう1度、チーム内で競争させていきたい」。左足首骨折で選手権道予選を欠場していた左MF川崎啓史副主将(3年)も順調に回復し、全国大会までに復帰できる目途が立った。再度、川崎も含め全体の戦力を見極め、レベルアップを図る。

2年前の全国選手権は初戦で敗退。スタンド応援だった伊藤主将は「2つ上の先輩は、僕らより技術も速さも上だった。それでも勝てないのが全国の厳しさ。ここから1人1人がもっと自分の長所に磨きをかけていかないと」。今後は12月中旬に東北遠征、20日前後から再び本州に入り、年末の本番に備える。04年以来17年ぶりの選手権1勝に向け、万全の身支度を整える。【永野高輔】