契約満了で退団するDF槙野智章(34)が、ホーム最終戦後にファン、サポーターの前で別れのあいさつをした。

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名前を呼ばれると、着用していたジャージーを脱いだ。肌寒い中、ユニホーム姿でマイクの前に登場。あふれる涙を止めることは出来ず、呼吸を整えた。

以下、全文。

みなさん、僕が浦和レッズに来たのは10年前。2012年にこのクラブに来ました。ホーム最終節。契約上の中で完全移籍ではない中、この素晴らしい環境の中で残留すると発言して10年がたちました。

ここで過ごした10年間、濃い時間がありました。これまでこのクラブを引っ張ってきた素晴らしい先輩方、素晴らしい指導者の方たち、たくさんの方のサポートとバトルの中でここまで成長することが出来ました。ただ、選手やスタッフの力でここまで来れたと思っていません。今日集まりの方、テレビを通して見てくれている方、浦和にかかわる全ての方、本当にありがとうございます。

子どものころから週末の試合が楽しみでここまで来ましたが、こんなにも今日という週末が楽しみではない、来てほしくはない日は初めてです。来シーズン、僕はもうこのエンブレムを着て、このスタジアムでプレーすることは出来ません。それは本当につらいし、悲しいし、いまだに整理がつかず、考えられません。

11月5日にクラブの方から契約を更新しないと言われた時から、今まで、正解を導き出すことが出来ていません。サッカーを続けるか、引退するか、それもまだ、決めていません。もう少し、しっかりと考えて、どこのチームでプレーするか、どこのチームが僕を必要とするかしっかりと考えていきたい。

ここでサポーターのみなさんにお願いがあります。コロナ禍で、去年と今年、声が出せない状況で後押しをして下さいました。僕の後ろにいる選手たち、特に若い選手たちはコールなどたくさんの歌や後押しをまだ見ていません。来シーズン、後ろにいる選手が苦しい状況の時に熱い後押しよろしくお願いします。そして僕が大好きな、勝った後に歌う『ウィーアーダイヤモンズ』。西川選手を中心に引き続きやってください。僕はテレビでみなさんの表情、雰囲気を見て、遠くで歌います。必ず、このスタジアムにみなさんの前に、どんな形になるか分かりませんが戻ってきたいと思います。みなさん、10年間ありがとうございます。