ヴィッセル神戸が横浜F・マリノスの12年ロンドン五輪代表MF扇原貴宏(30)の獲得に動くことが3日、分かった。4日の全日程終了後、推定年俸1億円を提示し、正式交渉に入る見込み。移籍が実現すれば1学年違いの神戸MF山口蛍(31)とC大阪時代の15年以来、7年ぶりに中盤で黄金コンビを組むことになる。

扇原はC大阪の下部組織出身で16年6月に名古屋へ、17年から5年間在籍する横浜では主力を担って19年の優勝に貢献。今季もここまで31試合に出場し、3列目で超攻撃的なサッカーを支えてきた。13年に日本代表にも選ばれ、J1通算247試合11得点と経験も豊富だ。

神戸にはバルセロナ出身のMFサンペールが今後、欧州からオファーを受ける可能性がある。19年度天皇杯優勝に貢献したMF兼務のDF大崎も今オフに退団の可能性があり、ボランチの補強は急務だった。2列目には札幌MF金子拓郎(24)を獲得候補に挙げており、神戸は2年ぶりに出場権を獲得した来季のACL優勝のために、全ポジションに最高の人材をそろえていく。

◆扇原貴宏(おうぎはら・たかひろ)1991年(平3)10月5日、大阪・堺市生まれ。C大阪ジュニアユースから同ユースへ。10年トップ昇格、12年ロンドン五輪は6試合中5試合に先発して2アシスト。13年7月にA代表デビュー。16年6月に名古屋、17年から横浜。J1通算247試合11得点。185センチ、74キロ。