帝京長岡(北信越第1代表)が桐生第一(関東第3代表)に3-4で逆転負け。初のプレミアリーグ参入を逃した。前半にFW渡辺祐人の2得点とMF武原幸之介(ともに3年)のヘディングで3-1とリードを奪った。だが後半にまさかの3失点。ショックを隠せないチームは試合後、無言で会場をあとにした。次のターゲットは2年連続で4強入りする全国高校選手権(28日開幕)。この日の悔しさをバネに新潟県勢初優勝に挑む。

悪夢の連続失点で初昇格を逃した。3-1の後半28分、敵陣からのロングカウンターで1点を返されると、浮足立った。うまくはまっていた前線からの守備が後手に回り始め、機能を失うと同35分にセットプレーから同点弾を献上。その5分後には1人退場者を出す。数的不利になると最後はDFラインの裏を突かれて決勝点を許した。まさかの大逆転負けに古沢徹監督(36)は「全て僕の采配ミス。これ以上、言葉は出ない」と一言。選手、スタッフは無言で会場を去った。

帝京長岡は前半18分に渡辺が先制ゴール。直後に追いつかれたが、同38分に武原がゴール前のこぼれ球を頭で押し込み勝ち越すと、同42分には細かいパス交換から最後は渡辺がこの日2点目を決め、3-1で前半を折り返した。J1湘南に入団内定するDF松村晟怜(せれ=3年)が左膝の大ケガから復帰。中央に入り、相手の攻撃をはね返していた。「自分たちでリズムを狂わした…。ありえない…」と渡辺は絞り出すように話した。

これまで3度プレーオフに進出も、いずれも1回戦でJクラブユースにはね返されていた。意気込んで臨んだ4度目の挑戦。勝てば初昇格決定というブロック決勝で、またもプレミアリーグの「壁」に阻まれた。ただ、下を向く時間はない。28日開幕の全国選手権での初制覇に向けて気持ちを切り替える。【小林忠】