人気漫画「キャプテン翼」の原作者・高橋陽一氏(61)が代表を務め、今季から関東1部に昇格した南葛SCは、東邦チタニウムとの開幕戦を1-1で引き分けた。元日本代表で新加入した東北ゆかりの2選手も先発。前ベガルタ仙台のMF関口訓充(36)は後半37分までプレーし、仙台市出身で前ジュビロ磐田のDF今野泰幸(39)はフル出場した。

「40歳まで現役」を宣言する関口が、南葛SCの一員として関東1部デビューを果たした。豊富な運動量を生かして右サイドハーフで躍動。ドリブルやゲームメーク能力は健在で、セットプレーでキッカーを務めるなど攻撃の起点になった。試合は前半9分に先制しながら、後半19分に追いつかれてのドロー。特に前半は「勝負を決められるチャンスはあった」と振り返るほど攻め込んだ。「今日の結果は満足いくものではないが、まだまだシーズンは始まったばかりなので、しっかりやっていきたい」と力を込めた。

自身初めてのリーグに戸惑いもあった。天然芝が多いJリーグとは違い、試合会場は人工芝で「何もないところで足が引っかかってつまずいたり、そういうところを自分の中では神経を使わずに動けるようになればいい」と次戦以降への反省材料に挙げた。

次節は10日にホームでジョイフル本田つくばFCと対戦する。「南葛らしくボールを持って勝ちたいし、本当にまだまだ発展途上なので、これからだと思います」と残り17試合に目を向ける。この日は478人が来場。アウェーだったが、大半の観客が南葛SCを後押し。「応援していただけるのは幸せですし、サッカーができることに感謝して毎日取り組んでいきたい」。JFL、Jリーグ昇格への新たな挑戦がスタートした。36歳のベテランは、新天地でも貪欲に走り続ける。【山田愛斗】