「最初のヤマ場」を乗り越えることはできなかった。ベガルタ仙台は1-2で首位横浜FCとの「上位対決」に敗れ、今季初の3連勝を逃した。0-0で迎えた前半18分。MF気田亮真(24)が、2試合連続ゴールとなる技ありのシュートで先制するも、後半に2失点で今季10試合負けなしの難敵に逆転負けした。次節は23日、ホームで琉球と対戦する。攻守ともに改善点を修正し、勝ち点「3」を積み上げていく。

首位を独走する横浜FCの壁は厚かった。1-2の逆転負け。1点差勝負をものにできず、上位チームからの勝ち点「3」を逃し、原崎政人監督(47)は悔しげな表情で試合を振り返った。「悔しい90分になりました。ボールを奪った後、どこにスペースができるのか。共通理解はできていたけど、そこから思ったよりスピードが上がらず、後半に(2)失点してしまい、ゲームプランも変わってしまった」。

先制したのは仙台だった。0-0の前半18分。気田がFW中島元彦(22)からパスを受け、ドリブルでゴール前へ。最後は左足をグッと踏ん張り、右足を振り抜いた。わずかなスペースを狙い澄ましたシュートは、ゴール右隅へ飛び込んだ。前節10日の山口戦に続く2試合連続の先制弾となった。指揮官は「なかなかピッチにボールが走らない中で、自分たちでスペースを見つけてボールを運んだことは、選手たちがよくやってくれた」とたたえた。

1点リードで迎えた後半が悔やまれる。後半7分。相手FW小川航基にDFラインの背後に抜け出され、同点ゴールを奪われた。同11分にも再び小川のヘディングシュートで逆転を許した。わずか4分間で2失点。原崎監督は「警戒していた形で失点してしまった。後半の入りがちょっと…立て続けに失点してしまったのは反省。守備のところをしっかりやっていきたい」と前を向いた。

シーズンはまだ道半ば。下を向いてはいられない。次節23日ホーム琉球戦からは連戦に突入する。指揮官は「選手の状態は上がっているので、目の前の試合を総力戦で戦いたい」と力を込めた。チームが1つに結束し、勝ち点「3」を積み上げていく。