前半に退場者を出した京都サンガが、アウェーで6失点の大敗を喫した。

ユース出身で20歳ながら中心選手として活躍するMF川崎颯太(20)が、前半43分にルーズボールを取りに行く際に名古屋FW酒井と接触。ラフプレーと見なされ、不運な形で2枚目のイエローカードを受けて退場となった。数的不利となった後半に5失点。曹貴裁監督(53)は会見で「若さが出てしまった」と振り返った。

    ◇    ◇    ◇

-試合の感想を

曹監督「前半に退場者が出て非常に苦しい展開になりましたが、それでも90分ではなく180分(2試合)の勝負です。1点を取り返した後、後半は少しやり方を変えましたが、それほどハマりませんでした。失点は少しイージーだったなと思います。チーム全体で若さが出てしまったし、自分自身の指導力不足も感じています。

大敗しましたが、選手は前を向いて10人でも戦ってくれました。その中で、前半のうちに不用意なファウルで退場してしまうと難しくなることは、J1でもあらためて感じています。次のホームゲームは非常に厳しい試合になりますが、だからといってあきらめるわけではなく、自分たちが1点1点を積み重ねて、メンタリティーを見せなければいけません。内容のすべてが悪かったわけではないので、切り替えて次の試合に向かいたい」

-1人少なくなってから選手に伝えたことは

「(前半の)0-1でも問題はなかったと思いますし、逆に1点取れれば相手を慌てさせることができます。結果的には(後半に)1点を返した後の3失点目、4失点目を早く相手に与え過ぎてしまった。あれは防げた失点。選手がサボっていたわけではなく、ああいう展開に慣れていない中でのプレーの選択がお粗末だったということ。

我慢することを伝えたのですが、あの場面で我慢し切れなかったのは僕が選手に指導する上で本質的な部分が落ちているなと感じました。選手の責任にするつもりはありません。ただ、颯太(川崎)の退場は軽率でした。頑張っていないわけではなく、軽率だったというところは彼も学んでいかなければいけません」

-前半の戦いについては

「何度かチャンスを作れたし、1失点以外にもピンチはありましたが、豊田での前回対戦(リーグ戦=1△1)よりはマテウス選手などに一発で裏へ抜けられた場面は少なかった」

-後半に1点を返した山崎のゴールについては

「山崎は調子を上げてきて、チームの力になることを証明してくれています。彼の得意な形から得点が取れたことでチームが波に乗れそうでしたが、3失点目や4失点目が非常に痛かった」

第1戦で5点のビハインドを抱えた京都は、11日にホームの第2戦に臨む。