北海道コンサドーレ札幌は桐蔭横浜大(神奈川)に延長戦の末、4-3で逆転勝利し、2年連続の3回戦進出を決めた。3-3で迎えた延長後半6分、後半から出場のMF金子拓郎(24)が後半11分に続き、2点目となる決勝の勝ち越しゴールを決めた。「後半逆転することだけを考え、何とか逆転できたのは良かった」。ただ、表情に浮かれた様子はなかった。

総力戦だった。4日ルヴァン杯広島戦(0●3)から先発全員を入れ替えた。だが前半2点先制を許し、ハーフタイムで主力投入の4枚替えを敢行。4月8日に右膝手術を受け、復帰戦だったFW興梠はいきなり120分フル出場した。まだ万全ではなく、決定機は決めきれず。「後半から入ってきた選手たちに助けられた試合」。試合中、時折右膝を気にするそぶりを見せながらも、チームのために最後まで戦い抜いた。

中2日の11日にはルヴァン杯アウェー広島戦が待つ。4年連続のベスト8進出へ、3点差以上の勝利が条件の厳しい状況だ。ペトロビッチ監督(64)は「私が考えていた選手の出場時間は予定外となった。決して手放しで喜べる試合ではなかった」と頭を悩ます。大学生相手の辛勝だったが、公式戦3連敗で漂っていた嫌な流れを変える白星としたい。【保坂果那】