アルビレックス新潟がザスパクサツ群馬を2-0で破り、2試合ぶりに白星を挙げた。勝ち点48で、順位は2位をキープ。前半3分、MF本間至恩(21)の5試合ぶり今季5得点目で先制。同16分にはMF伊藤涼太郎(24)の今季4得点目で追加点を奪って突き放した。勝ち点1差の首位横浜FCの追走へ、勢いをつけた。

鮮やかな先制攻撃だった。前半3分、コーナーキックからつないだボールを相手GKがはじき返した瞬間、本間が反応した。走り込んで右足を落ち着いて合わせた。その13分後、伊藤がみせた。ワンツーでペナルティーエリアに進入すると、右足でゴールネットに突き刺す。自身2試合ぶりのゴールを決めた。

ホームでの前回対戦(3月26日)は追い上げられての3-2の辛勝だった。気温32・7度の猛暑の敵地での対戦は隙を与えずに快勝。松橋力蔵監督(53)は1日の練習後、「今週はゴールに向かう手段にプラスし、判断基準に重きを置いて練習した」と狙いを話した。先取点を挙げた試合はこれで13試合で、成績は12勝1分けと負け知らず。先手を取ってたたみ掛ける。自分たちの形で勝ち点3を手にし、アウェーに駆けつけた1500人の新潟サポーターに勝利を届けた。

前節(6月26日)、横浜FCとの首位攻防戦は0-2で敗れて2位に後退した。チーム全体が悔しさを忘れずに1週間を過ごした。気持ちはプレーに表れる。それでもボールを奪われた後に、すぐに奪い返しに行く守備など、速く激しい攻守の切り替えで最後まで主導権を渡さなかった。

アウェーでの完封勝利は水戸戦(5月25日)以来。アウェー戦績を4勝5分け4敗と五分にした。横浜FCも勝ったため首位奪還こそならなかったが、質の高い試合を演じた。次戦は中3日。6日、ホームに千葉を迎える。本格化する真夏の戦いに向けて勢いがついた。