FWカズ(三浦知良、55)の鈴鹿ポイントゲッターズが、4試合ぶりのリーグ戦勝利をあげた。

「Jリーグ百年構想クラブ」失格で来季J3昇格という目標を失った鈴鹿だが、この日は序盤から気迫のこもったプレーで相手ゴールに殺到。前半41分にDF坂本広大(26)、後半30分にはMF三宅海斗(24)がゴールを決めて快勝した。

5月に右太ももを痛めて戦列を離れているカズは、この日も会場を訪れて試合前やハーフタイムに選手に声をかけ、試合は臨時コーチの武田修宏氏とスタンド観戦。「J消滅」が決まった直後の前節は奈良クラブに0-4と完敗しただけに「きょうは内容もよかった。ただ、これを続けていかないと」と久しぶりの笑顔で話した。

リーグ戦はこの日の第15節で全30試合の半分を消化。JFLに活躍の場を求めたカズは6試合に出場し、353分プレーしている。負傷以降はリーグ戦8試合連続欠場のため「いいところも、悪いところもあった」と半年を振り返り、後半戦に向けて「まずはケガを治すこと」と話した。

自身は負傷について多くを語らず、復帰時期についても「分からない」と慎重だが、兄の三浦泰年監督は「順調に回復している」。一時はチームを離れて治療に専念していたが、先週からは別メニューながらチーム練習に顔を出している。

リーグ戦は15、24、30日に3試合を消化し、その後は1カ月中断。いまだに別メニュー調整のカズだけに早期の復帰は難しいとみられ、リーグ再開戦となる8月28日のヴェルスパ大分戦(アウェー)以降の復帰が濃厚。

もっとも、泰年監督は長く実戦から遠ざかることを不安視。「本人やメディカルとも相談して決めるが」と前置きしながらも「できれは、中断前にでもベンチ入りできればいい」と、7月30日にエコパで行われるホンダFCとのアウェー戦を見据えて話していた。