静岡県勢2チームが本大会出場権を得た。藤枝順心高は2-1でヴィアティン三重レディース(なでしこ2部リーグ)に逆転勝ち。14年連続16度目の本大会進出を決めた。静岡SSUボニータ(同)は1-0で愛知東邦大を下し、13年連続14度目の本大会切符を獲得。両チームは11日、磐田市ゆめりあサッカー場で決勝戦を行う。本大会1回戦は11月26~27日。

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藤枝順心高は、先制されても動じなかった。前半終了直前に失点。0-1で折り返した後、後半3分にPKを獲得。FW正野瑠菜(まさの・るな、3年)がゴール左上に決めた。「失点に焦らず、早い時間で同点にできてよかった」。後半13分には、右CKからDF鍵谷天(そら、3年)がヘディングで勝ち越しゴール。「いいボールが来たので、頭で当てるだけだった」と振り返った。

中村翔(かける)監督(33)の指示が的確だった。ハーフタイムで「後半の入りが大事。辛抱強くボールを動かそう。PKを奪えるかも」。予言通りになった。「体を張って、粘り強くプレーしてくれた」。格上の社会人チームを倒したイレブンをねぎらった。

来月後半には県高校選手権、11月の前半には、全日本高校選手権の東海地区予選が控える。皇后杯の本大会は、高校日本一奪回に向けて、経験を積む場だ。指揮官は「なでしこリーグやWEリーグのチームに挑戦して、成長したい」と望んだ。【倉橋徹也】