北海道コンサドーレ札幌は浦和レッズと1-1で引き分け、勝てばJ1残留確定の試合で決めきれなかった。後半26分、MFルーカス・フェルナンデス(28)が先制点を決めるも、同44分、PKを決められ追いつかれた。これで2戦連続の足踏みとなり、順位は1つ下がって12位になった。残り2試合。次節29日アウェー・サンフレッチェ広島戦(Eスタ)では他クラブの結果次第では負けても残留が決まる可能性はあるが、自力で決めにいく。

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札幌は2試合ぶりの勝利と残留確定を、目前で逃した。求めていた結果ではなかった。だが、ペトロビッチ監督(64)は「今日札幌は素晴らしい戦いを見せたと思う。満足していただける戦いを見せられたと思う」と内容には満足していた。残念がるサポーターも試合後は拍手を送った。結果がついて来れば最高だったが、簡単ではなかった。

前節福岡戦から先発4人が入れ替わった。浦和から期限付き移籍中のFW興梠は契約上出場できず、累積警告による出場停止明けのMF高嶺、左足首痛だったMF荒野、体調不良だったFW小柏が復帰した。右アキレス腱(けん)痛だった主将のMF宮沢は6試合ぶりに途中出場した。顔ぶれはそろいつつあったが、運動量が必要なマンツーマン守備の戦い方は、復帰戦の選手が並べば、パフォーマンス面で厳しさを抱える。「後半、終盤に入ってから同じ戦いを続けるのはなかなか難しくなる」と指揮官。ケガ人が続出する厳しいチーム状況のなか戦う今季は、常にこの悩みと向き合ってきた。

勝利とJ1残留は目前だった。MFルーカスが浦和の強力守備陣を突破した。後半26分に右足で今季3ゴール目を決めた。今季開幕戦でチーム1号を決めたブラジル人は「チームに貢献できてうれしい」。敵地で勝ち点1は積んだが、2試合ぶり勝利は逃した。残り2試合。残留確定を2試合連続で足踏みしている。次節こそ勝ち点3をつかんで残留を決め、ホームでの最終節を迎えたい。【保坂果那】