新潟県上越市出身のJ1湘南ベルマーレDF大野和成(33)とJ1ヴィッセル神戸MF飯野七聖(26)の2人に、J1サガン鳥栖MF森谷賢太郎(34)J2大宮アルディージャDF田代真一(34)J2横浜FC・DF武田英二郎(34)の現役Jリーガー5人が、上越高でサッカー教室を行った。地元の小学5、6年生約100人と約3時間、みっちりとボールを蹴り、テクニックとともにチャレンジとミスを恐れない大切さを伝えた。

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上越高サッカー部主催のサッカー教室で豪華、Jリーガー5人が講師役を務めた。約3時間、パスやトラップの基本練習、ミニゲームなどを行った。元Jリーガーで、現在は上越高サッカー部を率いる藤川祐司監督(35)は「(参加した)選手はこの日のためにシーズンが終わってからオンライン会議を繰り返し、率先して練習メニューを決めてくれた。とてもいい機会になった」と感謝した。

新潟で08~11、15~17年の2度プレーした大野は子どもたちに何度もナイスプレーと声を掛け、「上越からでもプロを目指せる。ボールをいっぱい触ろう」とサッカー上達の秘訣(ひけつ)を伝授した。新潟の下部組織から国士舘大を経由してプロ入りした飯野は「サッカーの楽しさを伝えるため、今日は自分たちから楽しむ姿を示したかった。いいキッカケになってほしい」とほほえんだ。

Jリーガー5人は終盤、子どもからのざっくばらんな質問にも真摯(しんし)に答え、交流した。「試合前はどんな食事をしている?」という問いに、飯野は「3日前から肉をたくさん食べている。食事は大事だよ」と答えた。ミニゲームで優勝し、飯野のサイン入りボールをゲットした鎌田琉雅君(りゅうが、里公小6年)は「プロ選手と関われてうれしい。テレビで見る以上にプレーもパスも速かった」と目を輝かせた。

新潟は来季からはJ1の舞台に上がる。古巣・新潟と対戦する大野は「楽しみ。自分も定位置を奪って対戦したい」と意気込み、飯野は「特別なチームだが、新潟でプロになれなかった悔しさもある。ここは強気に。ボコボコにしたいです(笑い)」と対決を楽しみにしていた。【小林忠】

◆大野和成(おおの・かずなり)1989年(平元)8月4日生まれ、上越市出身。新潟の下部組織から08年にトップチーム昇格。その後は愛媛、湘南でプレーし、新潟復帰後は主将を務める。18年から再び湘南でプレー。今季19試合出場1アシスト。180センチ、76キロ。利き足は左。センターバック。

◆飯野七聖(いいの・ななせい)1996年(平8)10月2日生まれ、上越市出身。新潟の下部組織から国士舘大に進学し、19年に群馬入団。21年鳥栖に移籍し、22年途中から神戸でプレー。今季リーグ戦24試合出場(神戸で8試合)。ACL2試合出場1得点。173センチ、65キロ。利き足は右。右サイドバック。

▼参加Jリーガー ▷MF 飯野七聖(26=J1神戸)、森谷賢太郎(34=J1鳥栖) ▷DF 大野和成(33=J1湘南)、田代真一(34=J2大宮)、武田英二郎(34=J2横浜FC)