コンサドーレ札幌にGKク・ソンユン(28)が23年、帰って来る。母国韓国での兵役期間を終え、3季ぶりの復帰を決断した理由は「恩返しのため」。クラブへのあふれる愛、今季の目標、韓国代表としての将来的な自身の夢について語った。【聞き手=保坂果那】

   ◇   ◇   ◇

-なぜ札幌へ復帰

恩返しのため。(公式戦出場がなかったC大阪時代)何もなかった自分を信じて手を貸し、試合に出してくれたチーム。チャンスをもらい、成長させてくれた。自分が言っている“恩返し”はチームと一緒に戦っていつかタイトルという夢をかなえたい。何年かかかるかもしれないけど、みんなでタイトルを取ってみたいんです。

-兵役期間中は

サポーターにあいさつも出来ずに韓国に帰ることになり、本当に申し訳ない気持ちだった。軍隊チームにいた時も、ずっとコンサのことを考えていて、復帰した時にいい選手に成長していて、プラスになる存在になろうって気持ちでやっていた。

-W杯カタール大会では直前の韓国代表候補合宿に参加も代表入りを逃した。26年W杯に向けて再スタートとなる

みんなのドリーム。サッカーをしている人は、いつかW杯って夢を持って毎日頑張っている。W杯に出た時に自分の名前の横にある所属チーム名に『北海道コンサドーレ札幌』って書いていたらいいですよね。

-今季の目標は

復帰して最初のシーズン。自分にとっては重要なシーズンになる。まずはケガしないで、全試合出場が目標。ずっと心の中に持っていたコンサドーレでタイトルを取るということをかなえるために一生懸命やっていきたい。

-昨季守護神の菅野らとのチーム内競争もある

スゲさんは自分が札幌にいる時もずっと素晴らしい先輩で人間だった。(来日した10月8日福岡戦の)試合後、宮の沢で筋トレするのを見た。長いキャリアの理由がある。昔からその姿を見ながら、自分も学んだ。来年誰が試合に出るかわからないけど、チームのために頑張っていきたい。

-サポーターも待っている

札幌ドームで想像するだけで鳥肌が立つくらいのいい雰囲気をつくってもらえればうれしい。早くシーズンが来て欲しい。

 

◆ク・ソンユン 1994年6月27日、韓国生まれ。9歳でサッカーを始め、在鉉高(韓国)在学中の12年にテストを受けC大阪ユース入りし2種登録。13年にトップチーム昇格。15年札幌に加入。Jリーグ通算167試合(J1・101試合)出場。20年5月大邱に完全移籍し、21年2月金泉尚武に入隊。22年9月除隊後、大邱と契約解除し、同10月に23年の札幌復帰が正式発表された。16年リオデジャネイロ五輪U-23韓国代表。19年A代表デビューし、国際Aマッチ出場4試合。195センチ、94キロ。家族は妻。利き足は右。