J2ジュビロ磐田の若きストッパーが宿敵の前に立ちはだかる。18日はホームで清水エスパルスと対戦する。

J2では初となる「静岡ダービー」でDF鈴木海音(20)が今季初出場する可能性が出てきた。センターバックがケガ人などで手薄な状況の中、代役候補の1人に挙がっている。試合に向けた練習でも積極的に声を出してアピール。鈴木海は「やってやろうという思い」と語気を強めた。

栃木に期限付き移籍していた昨季はJ2で34試合に出場した。経験を積んで戻ってきた今季は8日のルヴァン杯横浜戦でフル出場。試合は0-1で惜敗し、後半4分には自身のオウンゴールで決勝点を許した。結果には「責任を感じている」としながらも、昨季のJ1王者相手に堂々としたプレーを披露。「ゴール前で体を張る部分やインターセプトはやれていた」と自信を深めた。

次戦は県内で長年しのぎを削ってきたライバル清水が相手。下部組織出身の鈴木海は「小さいころから見てきた」と、この一戦の重みは理解している。記憶にある「静岡ダービー」は、2017年に磐田が3-1で勝利した試合。4万人以上が来場した一戦でボールボーイを務め、選手とサポーターが喜びを分かち合う光景に目を奪われた。

相手は今季4戦未勝利だが、長いシーズンを戦っていく中でJ1昇格争いのライバルになり得る存在だ。鈴木海は「自分たちのサッカーをやり切れば、必ず勝てる」とキッパリ。サポーターと喜び合う青写真だけを描きながら決戦に向かう。【神谷亮磨】