J2清水エスパルスと藤枝MYFCの「静岡三国決戦」が13日(アイスタ、午後2時)に行われる。清水MF宮本航汰(26)と、藤枝DF鈴木翔太(26)が特別な一戦を前に気持ちを高ぶらせた。ともに清水ユースの同期で、プロ入り後は初対戦となる。清水の下部組織で育った2人が、清水の本拠地アイスタで勝利のために全てを出し尽くす。【神谷亮磨】

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絶対に負けられない。清水は11日、静岡市内で調整。宮本は藤枝戦を想定した実戦メニューで軽快な動きを見せた。今年でプロ9年目を迎えた生え抜きにとって、次戦は対戦を心待ちにしていたゲーム。ユースの同期だった藤枝の鈴木とはプロ入り後初対戦で、「楽しみだけど、勝たないといけない」と語気を強めた。

高校卒業後も親交を続け、オフに互いの自宅を行き来する仲だという。ユースからトップ昇格した宮本に対し、鈴木は大学を経由して藤枝入り。ピッチ外ではよき友人だが、対戦相手になれば容赦しない。一足先にJリーガーとなった“先輩”としての意地もある。宮本は鈴木の正確なキックには警戒しつつも、「背後のボールがウイークポイント。しっかりと突いていきたい」と、攻略のイメージはできている。

監督交代後のチームは7戦負けなし(5勝2分け)と好調を維持。かつての仲間が所属する県内のライバルを破れば、チームの勢いはさらに加速するはずだ。藤枝戦から再び5連戦となる。宮本は「勝ち点3を取って連戦のいいスタートを切りたい。ホームでしっかりと勝ち、さらに勢いをつけていく」と勝利だけを見据えた。