J1アルビレックス新潟の“爆速王”が復帰を射程圏内にとらえた。右膝の負傷で戦列を離れていたFW太田修介(27)は先週からチーム練習に部分合流。27日はミニゲーム以外のメニューに参加した。順調にコンディションが整えば今週中に練習にフル合流する予定だ。太田は、第23節湘南ベルマーレ戦(8月12日)以降のホーム6試合に新潟県内のサッカーチームに所属する小学生を招待する「SHU SEAT11(イレブン)」を開設する。ピッチ外でもナイスガイぶりを発揮するウインガーがスタジアムを再び熱狂させる。

 

チームの得点力アップに欠かせないアタッカーがピッチに戻ってくる。「みんなとボールを蹴れてうれしい」と太田は完全合流が間近に迫ったことを喜ぶ。27日の練習後、クラブハウスで取材対応する際にはDF舞行龍やMF島田に「まだ痛いんでしょ(笑い)」と愛あるいじりを受けたが「うるさい!」と笑顔でいなし、「結果のところでチームを助けたい」と力を込めた。

今季リーグ戦9試合出場で4得点を挙げるが、4月29日のFC東京戦を最後に戦線離脱。復帰戦となった5月24日ルヴァン杯アビスパ福岡戦で先制点をアシストしたが、その後のシュートシーンで右膝を痛めた。「離脱が嫌すぎて。プレーし続ければ良くなるんじゃないかと。現実逃避するぐらい認めたくなかった」と前半45分間プレーを続行したが途中交代となった。太田の離脱後、チームはルヴァン杯1次リーグ敗退となり、リーグ戦でも勝ち星から遠ざかる。「チームが苦しい時に何も出来ずにもどかしかった。焦らずに準備して、チームがいい方向にいくように貢献したい」。

県内のサッカーチームに所属する小学生を対象とした「SHU SEAT11」の開設も発表。8月12日の湘南戦以降のホームゲームに招待し、試合後には交流の場も設ける。「必死で戦っている姿を直接見てもらえれば何かを感じてもらえるのではないか。(交流の場には)プレー直後のユニホーム姿でいきたい。汚れや匂いなどはずっと印象に残ると思う。いろいろ感じて欲しい。ケガしてる場合じゃない」。ナイスガイ太田の完全復活は近い。【小林忠】