5位明大が3位東京国際大をホームで2-1で下し、4位に浮上した。FW太田龍之介(岡山U-18/4年)が2得点をあげる活躍をみせた。

前半、風上にエンドをとった明大が先手をとった。前半22分、右サイドの背後をとったFW中村草太(前橋育英/3年)のクロスを受けたファジアーノ岡山内定の太田が合わせて先制に成功。「草太が裏に抜けて、相手がニアにつられたので、ファーにふくらんで、相手から消える動きをしていいところにボールが来たのであとは押し込むだけでした」と振り返った。

すぐさまリードを広げた。同26分にコーナーキックの流れから小澤晴樹(大宮U18/1年)のヘディングを、再び太田が押し込んで、ゴールネットを揺らした。「2点目はラッキー。ヘディングの折り返しが来て、ちょっとボールが緩いなと思ったので、自分が反転してコースを変えようと思って、うまく入ってよかったです」。栗田大輔監督も「よく決めてくれた」と賛辞を贈った。

後半、風上に立った相手が圧力をもって押し込んできたが、同2分に失点したあとは、全員が体を張ってリードを保ち、勝利を収めた。太田は「後半ずっと押し込まれて厳しい時間が続いたんですけど、そこを耐えきっての勝利かなと思います」と手応えを示した。

同期で切磋琢磨(せっさたくま)してきた佐藤恵允が今夏、ブレーメンに移籍。上位との大切な一戦で、太田がエースの役割を果たした。「自分が4年でFWとして試合出ている中で、点を取ることが仕事ですし、そこを出せてよかったなと思います」とうなずいた。

佐藤は現在、中国・杭州で開催中のアジア大会で決勝に進出した日本(U-22日本代表)で活躍を続ける。太田は「日本代表の試合はチェックしていて、刺激は受けます。恵允は海外に行っちゃいましたけど、自分も追い越そうと思っているし、ここで結果を残してやろうと思ってやっている」と力を込めた。大学入学時は、自身の方が佐藤よりも評価が高く、デビューも得点も早かった。1年後期から佐藤が台頭してくると、2年には2トップを組み、ともに関東大学選抜に選出された。そろってU-20日本代表候補に招集されて、佐藤が結果を残した一方で、自身は結果を残せずにレースに生き残れなかったという。ドイツ移籍後も連絡を取る。「向こうで日本人がいなくて暇らしいので電話が来ます(笑い)。プライベートな話ばかりです。サッカーの状況はあんまり聞いていないです。でもあいつなりに頑張っている。今日(アジア大会決勝)も優勝してほしいですね。応援しているので」と願った。【佐藤成】