J3SC相模原は20日、相模原市内のホールで24年の新体制発表会見を行い、J2復帰への反転攻勢を誓った。

昨年11月末に、1998年ワールドカップ(W杯)フランス大会日本代表の平野孝氏(49)がスポーツダイレクターに就任。J1王者となったヴィッセル神戸でもダイレクター職を務めた経験をもとに、来季のJ2復帰に加え、27年シーズンにはJ1昇格というロードマップを描く。2002年W杯日韓大会に出場した戸田和幸監督(46)との「W杯戦士」による2トップ体制で巻き返しのシーズンに向かう。

サポーターも参加した会見で、平野SDは今季に向けて「どんな状況でも勝ち点を取り切れることができるチーム」を掲げ、「チームインテンシティのレベルアップ。フィジカルはもちろん、運動量、スプリント、さまざまな強度を上げていきたい」と説明。「目指すところはリーグの上位争いを継続できるチームづくり」と躍進を誓った。

21年はJ2を戦ったクラブだが、昨年は前半戦19試合でわずか3勝しかできず最下位。後半戦は立て直し、7勝を挙げて20チーム中18位へと順位を上げた。

2年目となる戸田監督は「後半戦の勝ち点を倍にすると6位になる」と分析。あらためて昨シーズンの練習メニューをすべて見直し、試合にどう反映したのかをチェックしているという。そして選手たちには「探求と追求」という2つの言葉を伝え、「(J2昇格という)目標に向かうためには必要なものは何なのか? 正しいものを探し続ける。強みと課題をあぶり出す」と意欲的に話した。

また、オフザボールも含めて「すべてはゴールに向かってプレーは行われるもの」と定義。「ひたすらトレーニングしかない。昨シーズンを土台にしてゴールを取って勝てるチームにしたい」と思いを口にした。

新加入選手は現時点で8人。FWブルーノ・サントス、MFファブリシオ・バイアーノのブラジル人2選手のほか、ジュビロ磐田からDF高野遼、いわてグルージャ盛岡からDF田代真一、ザスパクサツ群馬からFW高木彰人ら経験値の高い選手が加わった。なお平野SDはJ2昇格の目標を達成するため、さらなる選手補強を視野に入れている。