昨季J1王者のヴィッセル神戸は14日、神戸市内の和田神社で必勝祈願を行い、今季の戦いに気持ちを強めた。吉田孝行監督(46)は「目標は連覇。開幕から勝っていけるように準備したい」。アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)にも参戦する今季は、新たに10人の新戦力が加入。昨年のハードな戦いをベースにしながら、より強度を増した戦いで再び頂点を狙うことを宣言した。

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必勝祈願で吉田監督は、絵馬に「連覇!」と力強く願いを記した。「連覇できるのは自分たちだけなので、まずはそこを目指したい」。昨季リーグ初Vを果たした神戸が、21年川崎F以来となる快挙達成に向けて動き出す。

今季も昨季のハードワークを軸に戦う。「今やってることを、より強固にしていく」と話す指揮官は、前線からのプレスをさらに強め、昨季以上に強度を高めた戦いで主導権を奪うことを狙っている。

オフには元日本代表MF井手口やDF岩波、FW宮代といった実力者を獲得。従来に比べると派手さはないが、堅実な補強で指揮官の希望した「2チーム分の戦力」を整えた。あとは「個々のキャラクターを生かして、変化を上積みしていく」とする吉田監督がどうマネジメントしていくかが、3度目の挑戦で頂点を目指すACLの戦いでもカギとなる。

昨季は「競争と共存」、「1試合1試合」をキーワードに戦ったが、指揮官はそこに「隙を作らない」というフレーズ追加した。昨季以上に走り、相手に圧力を与え続ける戦いで、神戸は開幕から首位に立ち続けるつもりだ。【永田淳】