J1アルビレックス新潟在籍8年目を迎えたクラブの「バンディエラ(旗手)」、DF堀米悠斗(29)がリーグ開幕に向けてギアを上げる。3日に始まった2次高知キャンプも16日の午前練習で終了。チームは17日にキャンプ総仕上げの練習試合(非公開)に臨む。5季連続で主将を務める左DFは「サッカー面も運動量も昨年から上積みされている。開幕まであと1週間。いい準備をして(24日の開幕)鳥栖戦に臨みたい」と話す。

温暖な1次沖縄キャンプを経て、高知キャンプもケガなく全メニューを消化した。昨季は左太ももなどの負傷で離脱を繰り返して20試合の出場にとどまっただけに今季に懸ける思いは強い。オフは安野フィジカルコーチの助言をもとにランニングフォームを見直して走り込んだ。フォーム改良はケガ予防が一番の目的だったが、走行距離などの数値も比例するように向上。11日のJ2愛媛FCとの練習試合は90分出場し「数値が上がりながらも、余力を残せている状態」と走力アップを実感する。

相手を惑わす位置取りやパス、フリーランで攻撃に関わりながら味方の良さを引き出すスペシャリストだが、矢のように飛び出すオーバーラップも魅力。今季は相手サイドバックの背後を突くアクションの回数を増やすこともテーマに置く。「味方に使われることも意識しながら、一発で背中を取ってシンプルにクロスを上げる部分も見せていきたい」。冷静さとダイナミックなプレーを使い分け、攻撃を活性化させていく。