コンサドーレ札幌は24日に今季開幕戦となるアウェーのアビスパ福岡戦(ベススタ)に臨む。

22日は熊本・大津町で練習。3選手が初のJ1開幕スタメン濃厚だ。来日3季目のタイ代表MFスパチョーク(25)は、1月にアジア杯カタール大会など代表活動に参加して試合勘は抜群。開幕ゴールを狙う。プロ6年目DF中村桐耶(23)、パリ五輪代表入りを狙うDF馬場晴也(22)も先発に名前を連ねそうだ。

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スパチョークが日本での3シーズン目を、栄えある開幕スタメンとして迎えようとしている。タイ出身選手としては、札幌では18年から4年連続のMFチャナティップ以来2人目。21日は雷雨で練習中止も、この日はミニゲームなどで調整した。2パターンの布陣を試し、両方で主力組に入った。「先発できたら、チームの結果を残せるように頑張っていきたい」と準備する。

チームで最も多忙なオフを過ごし、その分試合勘は研ぎ澄まされている。タイ代表として、1月は元日に東京・国立で行われた日本代表との親善試合に出場し、アジア杯では1次リーグを突破してベスト16入りに貢献した。休めたのは大会後の約1週間だけ。14日からの熊本キャンプからのチーム合流となったが「コンディションはどんどん上がってきた」と疲れは見せない。

22年夏に加入し、シーズン最初から臨んだ昨季は広島との開幕戦でベンチ入りも出番はなかった。「チャンスがあれば点を決められるように。ゴールは去年より多ければ」と、開幕弾を目標に掲げた。昨季は7得点をマーク。18年のチャナティップ(8得点)を上回る活躍を期す。

49だった背番号は今季から19に変わった。タイ・ブリラム時代にも背負っており、亡くなった父プリーシャーさんの誕生日が9月19日だったため、思い入れのある数字だ。「開幕戦というのは難しいもの。でも僕は札幌3年目だし、連係のところは問題ない。結構自信を持っている」と、闘志を燃やしていた。【保坂果那】

○…19、20年にJFLホンダFCへの武者修行も経験した生え抜きDF中村桐耶が、プロ6年目で晴れ舞台に立つ。3バック左での先発が予想される。J1自己最多31試合に出場して飛躍した昨季、開幕戦はラスト2分の出場だった。「自分としては進歩したなって思う。ただ、6年掛かっちゃったなってイメージ」と笑った。

○…DF馬場晴也はパリ五輪代表入りのためにも、開幕戦からアピールする。J1挑戦2年目。昨季は出場21試合中、先発は9試合だった。今季は主力の座をつかみ取り、安定して試合に出続けるのに必死だ。昨季リーグワーストタイの失点数(61点)がチームの課題。「こだわらないとディフェンダーじゃない。意識して取り組みたい」と守備陣を引っ張る覚悟だ。