本拠地デビューを1発で飾る-。J1アルビレックス新潟にJ1サガン鳥栖から新加入したFW小野裕二(31)が、ホーム開幕となる9日名古屋戦からの出場に向けて準備を進める。

古傷を痛めた影響で開幕から2試合はメンバー外となったが、コンディションは右肩上がり。松橋力蔵監督(55)も小野の新潟デビューに向け、ゴーサインを出した。高い俊敏性とコンタクトスキルを生かし、新潟の勝利のためにゴールネットを揺らす。

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シン切り込み隊長の小野が、オレンジ色に染まる本拠地に初見参する。今季、鳥栖から新加入。開幕2戦はケガの影響もあり試合メンバー漏れしているが、「いいトレーニングが出来ている。試合に出る準備はしてある」と9日名古屋戦でのデビューに向け気合十分。練習でゴールに直結するプレーを連発する小野に熱視線を送る松橋監督は、「いい状態。本人が一番わかっているはず」と期待する。

キャンプ序盤で状態を上げたが、終盤で右太もも裏に張りを感じて別メニュー調整。鳥栖との今季開幕戦(2月24日)前に全体練習に復帰したが、ピッチには立てていない。「監督の(試合選出)基準を満たせていないということ」。昨季、鳥栖で28試合9得点を挙げたポイントゲッターでも新天地での出番は確約されていない。「(ベンチ外の)悔しさは久しぶりの感覚。それを受け入れ、いい刺激にしている」。ここからの躍動に向け、メンタルとコンディションは爆上がり中だ。

開幕白星スタートを切ったチームは前節2日、G大阪の統率された守備を崩せず0-1で完封負け。90分間でシュート数はわずか3本に抑え込まれた。今節対戦する名古屋は堅守速攻がベース。開幕2戦無得点4失点で2連敗中だが、手ごわい相手だ。「前に人数を掛けた攻撃の回数を増やし、ゴールを取る確率を上げたい」。小野の新潟デビューと、ホーム開幕戦を待ちわびる新潟サポーターの前で相手の対策、想定を上回るプレーを示して勝利に導く。【小林忠】