J2千葉は25日、今季主将を務めたMF山口慶(31)が現役を引退すると発表した。今季もJ1昇格プレーオフ含め、公式戦20試合に出場していた。

 名古屋の下部組織で育ち、トップに昇格。一時は中盤のレギュラーとして存在感を発揮した。名古屋在籍8年間で、J1通算170試合4得点、10年からは千葉に移籍し5年間でJ2通算100試合1得点だった。

 10代のころには世代別の日本代表に選ばれ、03年にはワールドユース(現U-20W杯)日本代表として世界の舞台でも戦った。

 小柄ながら頭脳的かつ、体を張ったプレーでチームに貢献した。主にボランチやサイドバックでプレーした。

 加えて、名古屋では選手会長、千葉で主将とチームをまとめる能力を持ち、名古屋の下部組織-トップチームと同じ道を歩んだ日本代表DF吉田麻也(26=サウサンプトン)ら、後輩の面倒見も良く、慕われていた。

 山口はクラブを通じ次のようにコメントした。

 「今シーズンをもちまして現役を引退することを決めました。プロサッカー選手としての13年間、僕を選手として、人として、成長させて下さった多くの方々に本当に感謝しています。

 これまで真摯にサッカーに打ち込み、情熱をかけてきましたが、自分の描いていた大きな世界、高い目標にこれ以上走っても届かないなと力の無さを痛感し、サッカー選手としての人生に一度区切りをつけることといたしました。

 13年間で得た経験全てが自分の力となり財産となっています。今後はまずは何ができるのかを考えるために色々な事に挑戦し、さらに力をつけていけるよう努力していきたいと思います。そして、いつか成長させていただいたこのサッカー界にたくさんのものを返せたらと考えています。本当に沢山の叱咤激励をありがとうございました!

 今後は1人の人間としての山口を応援していただければ嬉しいです。よろしくお願いします」