藤枝東の初戦は境(鳥取)!

 全国高校サッカー選手権(12月30日開幕、東京・国立ほか)の組み合わせ抽選会が17日、都内で行われた。2年連続23度目の出場となる昨年全国準優勝の藤枝東は、来年1月2日の2回戦(午後2時10分、等々力)で、3年連続7度目出場の境と対戦することが決まった。選手権で鳥取勢との対戦は初めてだが、昨年の全国総体で2-1で勝利した相手。返り討ちにして、県勢13年ぶりの優勝へ弾みをつける。

 周囲を見渡すと、全国の代表校がズラリと並んでいた。その中で、藤枝東は昨季全国準Vを受けて第2シードに位置づけされた。会場内に流れた昨季VTRには、藤枝東のゴール場面も含まれていた。県優勝から一夜明けたこの日、MF小林勇輝主将(3年)は「すごく実感がわいてきました。いよいよ選手権が始まるんだ」とワクワクした。

 空席だった対戦相手には、境が入った。鳥取勢との対戦は初めてで、境は過去6度の選手権で最高3回戦も、PK負け3度、残りも1点差負けと地力を持つ。昨季全国総体2回戦で激突した際は、藤枝東が2-1で逆転勝利した。だが、相手はリベンジを狙う上に、今年は来季J1大分加入の「山陰の超特急」と呼ばれるFW住田貴彦(3年)を擁する。油断はできない。

 前夜は自宅で家族とひそやかに祝杯を挙げた大石和孝監督(51)も、気を引き締めた。「いい選手がいると聞いた。そこはガッチリ抑えていく。初戦は、自分たちのやれることをしっかりやっていく」。速報メールをDF岡崎太一(3年)らに送った小林も「ウチは得点力が足りない。選手権までに、得点力を上げたい」と課題を見据えた。

 悔しいハプニングがあった。対戦校の主将同士のインタビューで、小林は名前を間違えられた。県決勝でもMVPインタビューで背番号を間違えられただけに「もう慣れました」と苦笑いだが、その名を全国にとどろかすには1つしかない。「昨年は準優勝だったので、目指すは優勝しかない。チーム一丸となって優勝を目指したい」。昨季、国立に置き忘れたモノを、取りにいく。【今村健人】