柏が、75年度(前身の日立製作所)以来の天皇杯制覇で、スポンサー料減額の波を食い止める。世界不況の影響もあり、これまで10億円強のスポンサー料を支払ってきた親会社の日立製作所から、来季は約2割減の通知が届いた。サブスポンサーからも続々と、減額の申し入れがあった。年明けから本格的な交渉に入るが、終盤まで残留を争う厳しいシーズンを送ったことで、アピールできる材料は乏しい。

 チーム幹部は「このままでは強化費も2割カットで選手補強は難しい。天皇杯に優勝したら来季はACLもあるわけだし、優勝して知名度を上げて、何とか現状維持をお願いするしかない」。今季のスポンサー料は、約19億3000万円。2割減なら、経営規模を縮小するしかなく、来季以降の選手年俸にも響く。活路を見いだすには、29日の準決勝に勝ち、全国生中継される元日決戦を制するしかない。