勝つためには目立つことも大切!

 コンサドーレ札幌は18日、札幌ドームで「コンサドーレ札幌

 キックオフイベント2009キックオフ」を行った。石崎信弘監督(50)は、若手選手に「目立たないとこの世界では生きていけない」と石崎流“でしゃばり学”を力説。プレーだけでなく、一発芸やトークでも積極的な姿勢を見せることこそレギュラー奪取への近道だと説いた。

 何だって、負けちゃいけないんだ-。札幌サポーターの前で石崎節がさく裂した。新人3選手とともにトークショーに参加した指揮官は「プレーでもパフォーマンスでも目立て。そうしなければプロの世界では生きていけない。いろんな特長を出せ」と熱弁を振るい、若手選手たちに問答無用の“アグレッシブさ”を求めた。

 札幌ユースからトップ昇格したばかりのGK曳地には「かぶり物をやれ。度胸がついて試合に出られる」と厳命。新入団会見で俳優中尾彬のモノマネを披露したFW上原にも「次は新しいネタで勝負しろ」とさらなる進化を要求した。新人だから、若いから、は理由にならない。サッカーも、ギャグも、常に勝負にこだわる姿勢を見せるよう鼓舞した。

 物足りなさを感じていた。この日、初めて選手と対面した石崎監督はチーム全体の印象を聞かれ「みんなまじめでおとなしい」と寂しげに明かした。今季は23歳以下の選手が27人中15人と半数以上を占める。31人中14人だった昨季と比べ圧倒的に若手の比率が高くなった。年齢層が下がることで指揮官が懸念していたのが、プロとして勝ち残るためのアピール力だった。

 イベント終盤でMF岡本、FW宮沢らが金髪女性に扮(ふん)しダンスパフォーマンスを見せた際は、さすがに「感動した」とたたえた指揮官。最後は自ら手本も示してみせた。「みなさ~ん。コンサドーレはJ1に行きまぁ~す!

 元気があれば何でもできる。元気があればJ1昇格もできる!

 1、2、3、ダァ~ッ!」。初めて顔を合わせた5282人のサポーターの心を、一瞬で「わし」づかみにしていた。【永野高輔】