【グアム4日=永野高輔】コンサドーレ札幌の新人DF櫛引一紀(17)が、新人研修を終えキャンプに再合流した。今日5日の柏との練習試合はセンターバックでの出場が濃厚。2日の大宮戦は4失点とDFラインは固まっていないだけに、加入後初実戦でアピールし定位置獲得につなげる。

 約4時間の空路移動直後の合流ながら疲れはない。「高校選手権以来のゲーム。自分の特長をアピールして開幕に出られるようにしたい」と先輩DF陣に挑戦状をたたきつけた。新人研修では既にA代表経験のある名古屋FW永井と話す機会があった。「新人でもオーラがある。負けないようにしないと」。1年目から主力として期待される“同期”のように、チャンスがあれば貪欲に奪いにいく。

 道産子初の高卒新人DFだけに意外な自治体も注目している。弟子屈町の観光を案内する「摩周湖観光協会」では将来の同町観光大使候補として興味を示している。理由は愛称「くっしー」が同町屈斜路湖に潜むと伝えられる巨大生物「クッシー」と同じため。同協会は「町民になじみ深い響き。是非活躍してほしい」と新人ながら“青田刈り”も視野に入れた。故郷登別、高校時代を過ごした室蘭、弟子屈、そして札幌。北海道中が注目する若き逸材がグアムでベールを脱ぐ。