若手に負けるな。磐田はキャンプ8日目の17日、18日行われる京都との練習試合を前に、午前練習のみで調整した。16日のJ2東京戦ではMF菅沼実(25)とMF船谷圭祐(25)が、控え組に降格。チーム始動から任されてきたサイドハーフを、U-22日本代表のMF山本康と、ケガから復帰したMFパクに譲った。菅沼は「気にはしていないけれど、今はやるしかない」と、スタメン「再奪取」に意欲を見せた。

 現在、主力組はGK川口やDF古賀を筆頭としたベテランと、大卒ルーキーMF小林やU-22日本代表FW山崎ら若手で、メンバー構成が2極化しており、中堅選手は影を潜めている。入団8年目となった船谷は昨季、自己最多のリーグ25試合に出場しチームに貢献。「ポジションを譲るわけにはいかない。これから毎日頑張るしかない」と気を引き締め直した。

 今キャンプでは、ここまで練習試合を3試合行い、成績は2分け1敗と勝利がない。内容重視の実戦調整だが、開幕に向けて「勝ち癖」をつけることも重要な時期だ。「決定的な仕事をしたい」と菅沼。船谷も「まずチームが勝つためプレーする」と意気込んだ。プロの厳しさを十分知っている中堅選手の活躍が、チームをさらにレベルアップさせるはずだ。【神谷亮磨】