全国高校サッカー選手権で初めて4強入りした日大藤沢(神奈川)が8日、異例の取材自粛要請を出して明日10日の準決勝・星稜(石川)戦に備えた。藤沢市内のグラウンドで練習後、佐藤輝勝監督(36)が申し訳なさそうに「ご協力お願いします」と切り出し「初のベスト4で選手が浮ついてしまって。何とか引き締めたい」と説明した。

 練習前の始業式などが引き金になった。冬季休暇から明け「クラスメートから持ち上げられ、始業式でもお褒めの言葉をいただいて。そこでの浮つきがピッチに表れた」(佐藤監督)。だから「情けない。このままじゃ0対10で負けるぞ」と叱り飛ばし、約3時間練習して追い込んだ。

 すべては星稜戦に集中するため。指導10年目で初めて取材を断ったという指揮官は「これで選手がどう変わるか。考えさせたい」と期待した。