「二刀流の先輩」から、熱烈エールが飛び出した。J2横浜FCのFWカズ(三浦知良、45)が3日、横浜市内でのチーム練習後に、プロ野球日本ハムの大物ルーキー大谷について語った。自身はJリーグを戦いながら、昨年11月にフットサルW杯に出場。投手と打者の両面での活躍を期待される18歳に、キング流の心得を説いた。

 野球観戦が好きなカズは、同じ背番号11を背負う大谷を気にかけていた。「大きい子ですよね。ニュースで見てます」。競技が異なるだけに「僕の二刀流とは全然違うよ。専門外だから軽はずみなことは言えない」としながら、サッカーとフットサルの両方で日本代表の重圧を背負った経験をふまえ、二足のわらじを履く上での覚悟と期待の言葉を贈った。

 カズ

 (投打)両方の才能があるなら、見ている人も楽しめる。前例がないからといってやっちゃいけないことはない。ただ、投打で記録を残していかないといけないというプレッシャーはあるよね。15勝、(本塁打)30本ぐらい打てるようになったらすごいよね。

 元巨人の江川卓氏と親交があり「江川さんも、才能があってもプロで勝つのは難しいと言ってた」と話した。それでも、挑戦する若者は、全力で応援したい。具体的な数字も挙げて、球界での活躍を願った。

 大谷の成長の舞台となる北海道は、カズがFリーグ初参戦を果たした地。昨年10月には旭川での親善試合でフットサル代表初ゴールも決めた。縁も感じながら、大谷が北の大地から羽ばたくのを待っている。【由本裕貴】