仙台MF田村直也(28)が、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)への秘策となり得る“資格”を持っているという。その名も「嫁を怒らせない検定1級」(自称)。09年の結婚から3級、2級とステップを踏み、今年ようやく1級に合格した。「もしかしたら来年、準1級に落ちるかもしれない」という厳しい審査をクリアしてきた愛妻家。「記念日は大事にする。悪いと思ったらちゃんと謝るのが当然」と夫婦円満の秘訣(ひけつ)を語る。

 一見、サッカーとは全く関係がなさそうだが「正直、あると思う」とうなずく。ハードマークが売りだけに、常に警告をもらう危険と隣り合わせ。特にACLのアウェーでは、不可解な判定で洗礼を受ける可能性もある。そこで「各国の謝る言葉を調べておく。試合前には、まず審判の国籍をチェックしておこうかな」。審判も人間。プレーだけでなく誠意を示す態度にも気を配り、夫人同様、審判も怒らせない考えだ。

 もともと、警告を減らすことが今季の目標。昨季は累積4枚で11月の新潟戦に出場停止となり、チームが優勝を逃す瞬間をスタンドから見ているしかなかった。「カードを減らして累積をなくす。これは嫁に誓いますよ」。家族を愛し、サッカーを愛する男は、26日のブリラム(タイ)戦で先発が濃厚だ。【亀山泰宏】