「ハマのメッシ」が仲良し同期とのサバイバルレースに挑む!

 東アジア杯で日本代表初ゴールを決めた横浜FW斎藤学(23)が、今日31日に再開するJ1の柏戦(日産ス)で3試合連続ゴールを狙う。30日は横浜市内で調整し、少年時代から親交のある柏FW工藤壮人(23)との直接対決に備えた。俊足ドリブルで、柏には08年以来勝ち星がないクラブの苦手意識も払拭(ふっしょく)する。

 斎藤にとって代表デビュー戦となった韓国での戦いが終わったばかりだが、日本では熱い戦いが続く。相手は柏。ともに東アジア杯に出場した同年齢の工藤との直接対決だ。斎藤は「出る気満々ですから。楽しみですよ」と笑顔。前日29日に帰国したばかりで、この日は別メニュー調整となったが、28日の韓国戦は出番がなくコンディションに問題はない。

 工藤とは、お互いクラブの下部組織に所属していた小学4年からの付き合い。その後もユースの大会などで対戦し、ロンドン五輪のアジア予選でも一緒に戦った。プライベートで仲が良く、たまに連絡を取り合う。斎藤は「工藤には(今日の)試合に出なくていいよと言っておきましたけど、出るみたいですね」と最近のやりとりを明かした。東アジア杯では初戦中国戦で工藤が代表初ゴールを決めると、斎藤も後を追うようにオーストラリア戦で初得点を挙げた。

 横浜は柏に08年10月に勝ったのを最後に、09年以降は公式戦3分け5敗と白星がない。今季も5月6日に対戦し、1-2で負けた。そんなジンクスも、今月13日大宮戦、17日浦和戦と2戦連発中の斎藤が持ち味のドリブルで打ち破る。ゴールを決めた試合は、レンタル移籍していたJ2愛媛時代の11年7月から、先日の東アジア杯も含めて19試合連続で無敗を誇る。しかも柏は、昨季の開幕戦でJ1初得点を決めた縁起の良い相手だ。

 斎藤は、横浜が近年は柏に勝てていない話題を工藤と話したことも明かし、「『勝ってないよね』と言われましたよ…」とポツリ。「まずは代表のことは忘れて、またマリノスで頑張りたい。自分の良さを生かせれば」。来月14日にはウルグアイ戦が控える。ザックジャパンに生き残るためにも、まずは長年のライバルをたたく。【由本裕貴】

 ◆横浜斎藤の不敗神話

 斎藤が得点した公式戦は、J2愛媛と日本代表を含めて通算17勝7分け1敗。愛媛時代の11年7月24日東京V戦からは14勝5分けと負けておらず、横浜に復帰した12年5月3日浦和戦からは11連勝中だ。横浜では愛媛移籍前の10年6月のナビスコ杯神戸戦でプロ初ゴールを決め、チームは1-1で引き分けており、無敗を誇っている。