J2札幌DF奈良竜樹(20)が、後半戦初完封で恩師・石崎信弘監督(56)に恩返しする。今日17日の山形戦(NDソフトスタジアム山形)で、奈良は今季チーム最長の25試合連続先発が濃厚。12年まで指導を受けた石崎監督率いる山形とは、自身初対戦で「ゼロで抑え成長したところを見せたい」と7月5日長崎戦以来6試合ぶりの完封を誓った。

 山形と対戦した2月の熊本合宿での練習試合、3月のホーム開幕戦は右足首骨折のため欠場。3度目でようやく恩師との直接対決がかなった。高校3年だった11年10月22日、無得点で3連敗した直後の徳島戦で、J未経験の奈良を抜てきしたのが石崎監督。奈良は18歳1カ月7日の札幌DF最年少出場を記録。試合では完封勝利に貢献した。偶然にも現在チームは連続無得点で3連敗中。3年前同様、大事なターニングポイントだけに「石さんへの感謝の思いをプレーで示す」と、全力で負の流れを絶つ。

 13日までU-21日本代表候補合宿に参加。9月開幕のアジア大会や来年の五輪予選に向け、大事な時期でもある。「どの試合もアピールの場と思って臨む」と意気込んだ。【永野高輔】