J2山形は明日26日の天皇杯準決勝(大阪・ヤンマースタジアム長居)で、J2千葉と対戦する。19年連続23度目の出場で初のセミファイナル進出。23日のリーグ最終節から中2日の強行軍となるが、チームは山崎雅人主将(32)、川西翔太(26)のシャドー2人を含む総力戦で、再度チーム史を塗り替えるつもりだ。

 天皇杯で日本一を目指す山形は、FW山崎と川西の2シャドーが輝きを放つ。リーグ最終節のホーム東京V戦から一夜明けた24日、チームは中2日で臨む千葉戦に向けて始動。山崎と川西らの前日先発組は、軽めのランニングやストレッチで疲労回復に努めた。

 山崎も川西も、リーグ前半は途中出場が多かったが、天皇杯をきっかけにブレークした。システム3-4-3変更後は、最終節まで10戦連続先発出場。ともにチーム史上初のプレーオフ進出、天皇杯4強入りの原動力になった。

 山崎は、天皇杯では準々決勝までの全4戦に先発。初戦(2回戦)のJ2熊本戦で決勝ゴールを決め、チームを波に乗せた。G大阪在籍時の08、09年には天皇杯連覇も経験。08年決勝は当時、石崎監督が率いていた柏に勝利している。千葉との大一番に向けては「プレーで引っ張れたらいい」とチームリーダーとしての自覚を示した。

 一方の川西も23日の東京V戦で同点弾を放ち、シーズンベストのリーグ6得点を挙げるなど絶好調だ。天皇杯でも、準々決勝北九州戦で延長後半に決勝ゴールを決めている。今季G大阪から期限付き移籍。勝ち上がれば、決勝で移籍元のG大阪と対戦する可能性もある。川西は「複雑ですが、勝つために、タイトルを取るために出たい。成長した姿を見せたい」。自らの力で、山形を頂点まで導くことを誓った。【佐々木雄高】