川崎FのMF中村憲剛(34)が、左足首内側の骨棘(こっきょく)除去手術に踏み切ることになった。今日2日に川崎市内の病院に入院し、早ければ今週中にも手術を受けるという。1日の練習後、「今年の苦しい感じは嫌なので、取り除くだけでも大きい」と前向きな思いを口にした。

 4月22日のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)蔚山現代戦で同箇所を負傷した。プロ入り前からあった骨棘が、その衝撃で神経を刺激するようになり、痛みとの闘いが続いていた。優勝戦線にいたチームの主将として、痛み止めの注射を打つなどして強行出場を続けたが、限界を感じた10月5日の新潟戦翌日にCT検査。川崎トレーニングコーチからは「28年間やってきて初めて見た、こんな足」と言われるほど、酷使した足首には他にも小さい突起があった。

 11月2日の清水戦で右足首も捻挫した。今季中の復帰を目指してリハビリを続けてきたが「(22日の)鹿島戦、(29日の)広島戦に出ようと思って準備してきたけど、とんでしまった。それなら早いほうがいいかな、と」。シーズン終了後に手術を受ける方針から、来季を見据えて決断した。

 足にメスを入れた経験はなく不安はある。それでも「それはもう乗り越えました。自分の判断なので」。全治2カ月ほどで、来季のキャンプ途中から合流し、3月開幕戦での出場を目指すという。チームは今季、終盤の失速で6位まで後退。その悔しさを晴らすため、まずは治療に専念する。