1次リーグB組で、前回4位で欧州選手権準優勝のイングランドが初戦で3大会連続出場のイランを圧倒した。

前半35分に19歳のMFベリンガムが左クロスにヘッドで合わせて先制点を奪う。期待の10代のゴールで勢いに乗ると、43分にFWサカ、45分にFWスターリングと立て続けに得点を奪って、前半だけで勝利を決定づけた。後半に2点は返されたものの、6-2で快勝した。

キックオフ前、選手全員がピッチに片膝をついて、反人種差別を訴えた。当初、イングランドを含めた9カ国の主将が、多様性と包括性を推進する「ONE LOVE」の文字が入ったキャプテンマークを試合で巻く予定だった。

だが、試合前日、国際サッカー連盟(FIFA)から着用した場合に警告など競技上の処分対象になると通達されて断念。イングランドなど7チームは連名で「罰金なら払う覚悟はあったが、選手に警告を受けるリスクを負わせることはできない」と声明を出し、FIFAの決定を非難していた。

イングランドは勝ち点3を得て、好スタートを切っただけでなく、キックオフ前に行動を起こすことで、自らの主張も世界にアピールした。